サイバー攻撃の高度化を背景に、セキュリティエンジニアの採用競争が激化しています。経済産業省は2025年5月14日に「サイバーセキュリティ人材の育成促進に向けた検討会 最終取りまとめ」を公表し、登録セキスペを2030年までに5万人に増やす目標を打ち出しました。この記事では、一次情報をもとに採用市場の最新動向と企業がとるべき対策を整理します。

経済産業省の最終取りまとめとは(2025年5月14日公表)
経済産業省商務情報政策局サイバーセキュリティ課は、2025年5月14日に検討会の最終取りまとめを公表しました。柱は「セキュリティ・キャンプの拡充」「登録セキスペの活用と制度見直し」「中堅・中小企業内部のセキュリティ推進者確保」の3つです。AIなど特定領域と掛け合わせた高度人材育成の新キャンプ実施や、個別相談に応じる登録セキスペのアクティブリスト整備による中小企業とのマッチング促進が施策に盛り込まれています。

登録セキスペの登録人数 2030年までに5万人目標
登録セキスペ(情報処理安全確保支援士)の登録人数は、2025年4月時点で約2.4万人です。経済産業省は2030年までに約2倍となる5万人へ拡大する方針を掲げています。資格保有者の活用を進め、企業の採用や外部人材活用の選択肢を広げる狙いがあります。採用担当者は登録セキスペの保有有無を要件に組み込むことで、一定水準のスキルを担保しやすくなります。
中小企業の32.9%が「専門人材の確保・育成」を課題に
IPAの「2024年度 中小企業における情報セキュリティ対策に関する実態調査」(2024年10月~2025年1月、全国の中小企業4,191社対象)では、対策実施の課題として「専門人材の確保・育成」を挙げた企業が32.9%にのぼりました。中堅・中小では兼務担当が多く、外部委託も進んでいないため、採用難が事業リスクに直結しています。

採用市場で押さえたい雑記的な実務メモ
母集団形成では即戦力の中途採用に偏らず、Webエンジニアやインフラ経験者からの社内転換、登録セキスペ保有者へのアプローチ、政府が拡充するセキュリティ・キャンプ修了生コミュニティとの接点づくりが現実的な選択肢になります。中小企業はIPAのアクティブリストを通じた外部人材活用も併用すると、採用が難航する局面でも体制構築を前進させやすくなります。
参考情報
- 経済産業省 – 「サイバーセキュリティ人材の育成促進に向けた検討会最終取りまとめ」を公表しました(2026年5月6日参照)
- IPA – 2024年度 中小企業における情報セキュリティ対策に関する実態調査 報告書について(2026年5月6日参照)


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