「静謐(せいひつ)」という言葉、正しい読み方や意味をご存じでしょうか。文学作品やニュース、日常会話でも目にするこの格調高い日本語について、辞書の一次情報をもとに意味・読み方・類語との違い、さらに「静謐」を体感できる京都の名庭2選まで紹介します。

「静謐」とは?読み方と意味
「静謐」は「せいひつ」と読みます。コトバンク(デジタル大辞泉)によると、意味は次の2つです。
1. 静かで落ち着いていること、またそのさま
2. 世の中が穏やかに治まっていること、またそのさま
「謐」の字は漢字ペディアによれば音読み「ヒツ・ビツ」、訓読み「しずか・やすらか」、総画数17画、部首は言(ごんべん)。漢検1級配当の難読漢字で、熟語の用例として「謐然」「静謐」「清謐」が挙げられています。
「静謐」と「静寂」の違い|類語比較
似た意味の言葉に「静寂」がありますが、ニュアンスは異なります。Weblio辞書では「静謐」の類語として静穏・平安・平静・平和が挙げられており、単なる無音ではなく「穏やかさ」を含む点が特徴です。一方「静寂」はもの寂しさを伴う静けさを指す傾向があり、より叙情的な使い分けがされます。
「静謐」を体現する京都の名庭2選
言葉の響きを実感したいなら、実際に静謐な空気を感じられる場所を訪ねるのが近道です。いずれもユネスコ世界遺産「古都京都の文化財」の構成資産です。
1. 龍安寺(京都市右京区)
1450年に細川勝元によって創建された臨済宗妙心寺派の寺院。約75坪の白砂に15個の石を配する枯山水庭園「方丈庭園」は国の特別名勝に指定され、1994年に世界遺産登録されました。住所は京都府京都市右京区龍安寺御陵下町13。

2. 西芳寺(通称「苔寺」・京都市西京区)
1339年に夢窓疎石により中興された臨済宗の寺院。約120種の苔に覆われた庭園で知られ、上段は日本最古とされる枯山水、下段は黄金池を中心とした池泉回遊式庭園からなります。住所は京都府京都市西京区松尾神ヶ谷町56。

「静謐」の使い方と例文
デジタル大辞泉の用例には「深夜、書斎に過ごす静謐なひととき」「静謐な世情」が掲載されています。文学作品では森田草平『煤煙』(1909年)の「強い力が籠ってるやうだが、それと共に飽迄静謐だ」、原民喜『美しき死の岸に』の「真昼の静謐」など、情緒的・格調高い場面で多く用いられる雑記向きの上品な日本語です。
参考情報
- コトバンク – 静謐(セイヒツ)の意味や使い方(2026年5月6日参照)
- Weblio辞書 – 静謐(セイヒツ)の意味や使い方(2026年5月6日参照)
- 漢字ペディア – 「謐」の漢字情報(2026年5月6日参照)
- Wikipedia – 龍安寺(2026年5月6日参照)
- Wikipedia – 西芳寺(2026年5月6日参照)


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